心に迷いなき時は人を咎めず。軍神・上杉謙信が遺した言葉

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(1)

自分は国を取る考えはなく、

のちの勝ちも考えない。

さしあたっての一戦に勝つことを心掛けている。

(2)

誰でも死を望む者はいないが、

日頃、恩禄を受けていることは、

ひたすら命に代わるものと観念し、

あらかじめ無き身と考えることが義の本である。

(3)

戦場では潔い死を心掛けるのが義の頂上である。

(4)

運は天にあり、

鎧は胸にあり、

手柄は足にあり。

(5)

手にする道具は得意とする業物でよい。

飛び道具を使っても、相手が死ねば死だ。

鉄砲で撃っても、小太刀で斬っても、

敵を討ったことには変わりはない。

(6)

人の落ち目を見て攻め取るは、

本意ならぬことなり。

(7)

人の上に立つ対象となるべき人間の一言は、

深き思慮をもってなすべきだ。

軽率なことは言ってはならぬ。

(8)

死なんと戦えば生き、

生きんと戦えば必ず死するものなり。

(9)

我は兵を以て戦ひを決せん。

塩を以て敵を屈せしむる事をせじ。

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(10)

家訓16ヶ条「宝在心」

一、心に物なき時は心広く体泰なり

一、心に我儘なき時は愛敬失わず

一、心に欲なき時は義理を行う

一、心に私なき時は疑うことなし

一、心に驕りなき時は人を教う

一、心に誤りなき時は人を畏れず

一、心に邪見なき時は人を育つる

一、心に貪りなき時は人に諂うことなし

一、心に怒りなき時は言葉和らかなり

一、心に堪忍ある時は事を調う

一、心に曇りなき時は心静かなり

一、心に勇みある時は悔やむことなし

一、心賤しからざる時は願い好まず

一、心に孝行ある時は忠節厚し

一、心に自慢なき時は人の善を知り

一、心に迷いなき時は人を咎めず

(11)

何時も敵を掌中に入れて合戦すべし、傷つくことなし。

(12)

武士なれば、

我進むべき道はこれ他無しと、

自らに運を定めるべし。

(13)

大事なのは義理の二字である。

死ぬべきに当たってその死をかえりみず、

生きる道においてその命を全うし、

主人に先立つ、これこそ武士の本意である。

(14)

四十九年

一睡夢

一期栄華

一盃酒

ー 辞世の句

49年間の我が生涯は一睡の夢のようであった。

この世の栄華はむしろ一杯の酒であった。

(15)

極楽も

地獄も先は

有明の

月ぞ心に

かかる雲なき

ー 辞世の句

死後の世界が極楽だろうと地獄だろうと、

今は何も心にかかるものはない。

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