誇り高い人とは、何よりもまず自分自身に厳しい人である。歴史作家 塩野七生の言葉

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(1)

人生やはりいくぶんかの楽観主義は必要で

そうでないと、

自分自身が耐えていけないだけでなく

周囲の人まで巻き添えにしかねないのだ。

(2)

若者が、優しくあれるはずはないのである。

すべてのことが可能だと思っている年頃は

高慢で不遜であるほうが似つかわしい。

(3)

優しくあれるようになるのは

人生には不可能なこともある、

とわかった年からである。

自分でも他者でも、

限界があることを知り

それでもなお全力をつくすのが人間とわかれば

人は自然に優しくなる。

(4)

人生の成功者になりたければ

どんなに平凡な人間にも

五分の魂があることを

忘れるわけにはいかない。

(5)

持続する人間関係は、

必ず相互関係である。

(6)

何かのきっかけで、

親密度の限界を越えて「甘え」に変わるのだ。

甘えとは、

それがほんの少し進んだだけで、

日本語で言う「図に乗る」に変わる。

(7)

言動の明快な人物に、

人々は魅力を感ずる。

はっきりする、ということが、

責任を取ることの証明

であるのを感じとるからだ。

(8)

最初の柵を越えれば、次の

そしてそのまた次の柵を越えるのは、

ずっと簡単にいく。

(9)

誇り高い人とは、

何よりもまず

自分自身に厳しい人である。

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(10)

勝者はけっして

最初から勝者であったのではない。

無数の敗北や失敗を

乗り越えてきたからこそ、

彼らは勝ち残れた。

(11)

人間とは、不可思議な生きものである。

負ければ責任のなすり合いで分裂し、

勝てば勝ったで、今度は嫉妬で分裂する。

(12)

人間が人間を裏切るのは、

恐怖よりも軽蔑によってである。

(13)

誰に対しても親切、

ということは、

誰に対しても

ほんとうには親切ではない。

(14)

事態の解決を長びかせることは、

それ自体すでに「悪」なのである。

(15)

これは嘘だが、

人間とは、事実だから信ずるのではなく、

事実であって欲しいと思う気持さえあれば

信じてしまうものなのである。

塩野七生(しおの ななみ、女性、1937年7月7日 – )、日本の歴史作家・小説家・評論家である。『ルネサンスの女たち』(1968年)でデビュー。イタリアの歴史を繙く作品で知られる。著書に大作『ローマ人の物語』(1992~2006年)、ローマ史の重要性を説く『ローマから日本が見える』(2005年)など。


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