(1)
型をしっかり覚えた後に、
初めて”型破り”になれる。
型が無いままやるのは、ただの型無し。
(2)
一番のストレス解消は
愛する人のそばに居ることである。
(3)
体験できないことでも
勉強して自分のものにすればいい。
僕は、知ったかぶりが
いちばん良くないと思っています。
(4)
人間って
一人で仕事をしていることってないですね。
たとえ山の中で黙々と一人で木を切っていたって、
親とか師匠とかの視線を心の中に持っている。
ずさんな仕事をすればあとで仲間に伝わる。
(5)
ただ自分の居場所に
じっとしてはダメなんですよ。
外へ外へと出て行って
巡り会って育てていかないと。
机の前に座って
情報を集めるだけではそこに熱がない。
(6)
人間の本質は変わらない。
でも時代は変わる。
だから、
立ち止まるわけにはいかないと思います。
(7)
形というのは、
ピタリと決まる体と手の位置が、
その人にしかできない
独自の美しさまで到達したもの。
そこに役者の心が入るのです。
(8)
形を極め、
型を破ることを
続けてきたから今日がある。
挑戦です。
(9)
何のためにやるのか
という意味がはっきり分かっていないと、
そこにあるのは肉体だけだ。
(10)
焦ったって本人が不安なら、
見ている人は
面白くも何ともないんですよ。
機は熟す。
身のうちから突き上げるように
満ちてくるものなのです。
(11)
人生の成功とは、
死ぬときに悔いが残らないこと。
(12)
悩むのは家の中だけでいい。
稽古場では
とにかくやれ、動物的に動け。
(13)
幸運にも、
これまでの創意工夫が
お客様に受け入れられてきたから、
今も伝統芸能として
認められているだけであって、
ただ同じことを繰り返してきていたら、
今頃、歌舞伎はなくなっていたと思う。
(14)
歌舞伎とは、しょせん、
お客様をいかに喜ばせられるか。
時代とともに、
お客様の価値観は変わるから、
私たちは常に新しいものを
歴史の上に
塗り重ねていかなければいけない。
(15)
(拍手鳴りやまず、再び幕を開いて言った一言)
これ、いつもは開けないんですが、
今日は、お月様がきれいなんで。