森の中で道が二つに分かれていた
残念だが両方の道を
進むわけにはいかない
長い間立ち止まって
私は一方の道を眺めていた
その先は折れており、
草むらの中に消えている
それからもう一方の道を眺めた
一見同じようだが
私の心はこちらのほうを選んだ
なぜならこちらの道は
草がぼうぼうで
誰かが通るのを待っていたからだ
いま深い溜め息と共に
私はこれを告げる
ずっとずっと昔
森の中で道が二つに分かれていた
そして私は…
人があまり通っていない道を選んだ
そのことが
どれだけ大きく
私の人生を変えたことかと
― 詩人 ロバート・フロスト(1874 – 1963)