楽しまずして、何の人生ぞや。作家 吉川英治の言葉

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(1)

会う人、出会うもの、

すべて我が師なり。

(2)

行き詰まりは、

展開の一歩である。

(3)

楽しまずして、

何の人生ぞや。

(4)

勝つは負ける日の初め、

負けるはやがて勝つ日の初め。

(5)

登山の目標は

山頂と決まっている。

しかし、人生の面白さは

その山頂にはなく、

かえって逆境の

山の中腹にある。

(6)

逆境を転じて、

その逆境をさえ、

前進の一歩に加えて行く。

(7)

晴れた日は晴れを愛し、

雨の日は雨を愛す。

楽しみあるところに楽しみ、

楽しみなきところに楽しむ。

(8)

人間とは、

一日中に何百遍も

菩薩となり悪魔となり、

たえまなく変化している。

(9)

あたたかい心で

人のなかに住め。

人のあたたかさは、

自分の心があたたかで

いなければ分かる筈もない。

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(10)

人と人との応接は、

要するに鏡のようなものである。

驕慢は驕慢を映し、

謙遜は謙遜を映す。

人の無礼に怒るのは、

自分の反映へ

怒っているようなものといえよう。

(11)

あれになろう、

これになろうと焦るより、

富士のように、黙って、

自分を動かないものに作り上げろ。

(12)

百計も尽きたときに、

苦悩の果てが一計を生む。

人生、いつの場合も同じである。

(13)

世間はひろい。

秀でた人物がいないではない。

ただ、世の平静なる時は、

いないように見えるだけだ。

(14)

世間に媚びずに

世間から仰がれるようになれば、

自然と自分の値うちは

世の人がきめてくれる。

(15)

生きていること、

それはすでに、

世間の恩であった。

吉川英治(よしかわ えいじ、1892年〈明治25年〉8月11日 – 1962年〈昭和37年〉9月7日)、日本の小説家。位階は従三位。様々な職についたのち作家活動に入り、『鳴門秘帖』などで人気作家となる。1935年(昭和10年)より連載が始まった『宮本武蔵』は多くの読者を獲得し、大衆小説の代表的な作品となった。戦後は『新・平家物語』、『私本太平記』などの大作を執筆。幅広い読者層に親しまれ「国民文学作家」と呼ばれた。宝塚市千種の地名の名付け親。



著:吉川 英治
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