書く人は、
誰かを大切にすることが、
ほんのすこし上手な人。
手紙を書くことは、
大切な誰かのために、
惜しまず時間を使うこと。
便せんを選び、
机に向かう。
気持ちに一番近い言葉を探し、
迷いながら、
書き直しながら、
思いをしたためる。
電話でも、
メールでもなく、
わざわざペンをとる。
筆まめな人は、
きっと、知っているのでしょう。
誰かを思い、
誰かのために費やす時間は、
なにより贅沢な時間だと。
その文字は、
その言葉は、
そっと私たちの心を包み込んでくれる。
そう、
雨の日に、
そっとさしのべられた一本の傘のように。