自分がどんなにひどくいじめられているか、
周りにアピールしましょう。
思いきって、「遺書」を書き、
台所のテーブルにおいて、外出しましょう。
学校に行かず、1日ブラブラして、
大人に心配をかけましょう。
そして、死にきれなかったと家にもどるのです。
それでも、
あなたの親があなたを無視するのなら、
学校あてに送りましょう。
あなたをいじめている人の名前と、あなたの名前を書いて送るのです。
はずかしがることはありません。
その学校から、ちゃんと逃げるために、
「遺書」を送るのです。
死んでも、安らぎはありません。
死んでも、いじめたやつらは、絶対に反省しません。
あなたは、「遺書」を書くことで、
死なないで逃げるのです。
だいじょうぶ。
この世の中は、あなたが思うより、ずっと広いのです。
あなたが安心して生活できる場所が、
ぜったいにあります。
それは、小さな村か南の島かもしれませんが、
きっとあります。
僕は、
南の島でなんとか生きのびた小学生を何人も見てきました。
どうか、勇気を持って逃げてください。
― 鴻上尚史(劇作家, 1958 -)