幸福について

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(1)

 

他人の幸福をうらやんではいけない。

なぜならあなたは、

彼の密かな悲しみを知らないのだから。

 

 

(2)

 

一日だけ幸せでいたいならば、

床屋にいこう。

一週間だけ幸せでいたいなら、

車を買おう。

一ヶ月だけ幸せでいたいなら、

結婚をしよう。

一年だけ幸せでいたいなら、

家を買おう。

一生幸せでいたいなら、

正直でいること。

 

 

(3)

 

幸福だから笑うわけではない。

むしろ、

笑うから幸福なのだと言いたい。

 

 

(4)

 

不幸な人は希望をもて。

幸福な人は用心せよ。

 

 

(5)

 

他人を幸福にするのは、

香水をふりかけるようなものだ。

ふりかけるとき、

自分にも数滴はかかる。

 

 

(6)

 

人間の幸福は、

決して神や仏が握っているものではない。

自分自身の中にそれを左右するカギがある。

 

 

(7)

 

大きなことを考えなさい。

でも、

小さな喜びも噛みしめなさい。

 

 

(8)

 

どうにもならないことは、

忘れることが幸福だ。

 

 

(9)

 

何でも思い切ってやってみる事ですよ。

どうせ人間は、

野原の石ころ同様、

骨となって一生を終えるのだから。

 

 

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(10)

 

寒さにふるえた者ほど、

太陽の暖かさを感じる。

人生の悩みをくぐった者ほど、

生命の尊さを知る。

 

 

(11)

 

今この瞬間に

あなたが無常の喜びを感じていないとしたら、

理由は一つしかない。

自分が持っていないもののことを考えているからだ。

喜びを感じられるものは、

全てあなたの手の中にあるというのに。

 

 

(12)

 

王様であろうと百姓であろうと、

自分の家庭で平和を見出す者が

一番幸福な人間である。

 

 

(13)

 

目の見える人間は、

見えるという幸福を知らずにいる。

 

 

(14)

 

幸せは

去ったあとに光を放つ。

 

 

(15)

 

幸せとは欲しいものを得たり、

なりたいものになったり、

したいことをしたりする

ところから来るものではなく、

今得ているもの、

今していることを、

あなたが好きになるところから生まれる。

 

 



著:中井俊已
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