「しょうがい」の正体

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「しょうがい者」という言葉は、

呼ばれた人が

嫌だろうから言い換えよう、と

提案した心優しい9歳の君。

大人の私から返事をさせて下さい。

まず、「しょうがい」って何だろう?

私は仕事で、

たくさんの障害児をみてきました。

この子たちは、

他人より劣った部分があるから

そう呼ばれているのでしょうか?

いえ、違います。

この子たちと社会との間に壁、

つまり障害があるから、

障害児と呼ばれているんだ。

つまり、

障害は「人」ではなく

「社会」に対する言葉です。

車いすが越えられない段差とか、

点字ブロックの上に置かれた物が障害なんだ。

そして

その壁は私たちの心の中にもあります。

そんな壁をすべて取り除いたとき、

「しょうがい者」

ということばは要らなくなり、

ぜんぜん違う言葉になるかもしれません。

そういう社会になってほしいですね。

― 医師 松永 正訓

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