(1)
「手応え」とか「真剣さ」は、
仕事にだけでなく、
遊びにも同じように要求される。
それを欠いた遊びは退屈である。
(2)
自分がわかっていないことが
わかるということが一番賢いんです。
(3)
まず、
自分たちの身の回りを
四つの視点から仕分けをすることが大事です。
一は絶対に手放してはならないもの。
二はあればいいけど、
なければないでいいもの。
三はあきらかになくていいもの。
四は絶対にあってはならないもの。
生きていくために不要な物。
こんなものに
いつまでも執着してはいけない。
(4)
右肩上がりの時代は、
もうとっくに終わりました。
これからは
生活を悪戯に膨張させるのではなく、
生活の質を高めていくこと。
それが成熟した社会のあるべき姿です。
(5)
成熟というのは、
未熟さを守ること。
(6)
現代は待たなくてよい社会、
待つことができない社会になった。
私たちは、
意のままにならないもの、
どうしようもないもの、
じっとしているしかないもの、
そういうものへの感受性をなくしはじめた。
(7)
わたしってだれ?
じぶんってなに?
じぶん固有のものを
じぶんの内に求めることを疑い、
他者との関係のなかにじぶんの姿を探る。
(8)
本当の絆とは何なのか。
それは、生きていくために、
食べていくために
力を合わせて働くこと。
(9)
より強いとされる者が
より弱いとされる者に、
かぎりなく弱いと
おもわれざるをえない者に、
深くケアされるということが、
ケアの場面ではつねに起こるのである。
(10)
生きること、
老いることの意味。
現代は
そういう問いを抱え込んでいる。
(11)
教養とは
「何が大事で
何が大事でないか」という価値判断、
「絶対いる」
「あったらいい」
「端的になくていい」
「絶対あってはならない」というのを
即断せずに持続させるのに必要な
「知性の体力」である。