自分で自分を皮肉るような、過度に謙遜な人を真に受けてはいけない。「幸福論」カール・ヒルティの言葉

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(1)

これまでに激しい苦悩も味わわず、

自我の大きな劣敗を経験しなかった、

いわゆる打ち砕かれたことのない人間は

何の役にも立たない。

(2)

悩みのみが正しい意味で、

人を謙遜にする。

(3)

争いをしているときは、

理のある側が、

まず先に若干譲歩すべきである。

理のない相手は、

全然許すことのできないのが通常である。

(4)

川の氾濫が土を掘って田畑を耕すように、

病気はすべての人の心を掘って耕してくれる。

病気を正しく理解してこれに堪える人は、

より深く、より強く、より大きくなる。

(5)

過度に謙遜な人を真に受けてはいけない。

ことに、自分で自分を

皮肉るような態度を信用してはいけない。

その背後には、

たいがい虚栄心と名誉心の

強烈な一服がひそんでいる。

(6)

決心ができていれば、

あなたの心にのしかかっている、

たいていの問題は、

その時、太陽の前の霧のように

立ち消えてしまうものです。

(7)

人間の真の誠実は、

たとえば礼儀正しさと同じように、

小さなことに対する

その人の態度にあらわれる。

(8)

最良の友人とは、

いつでも苦しいときに

友を見捨てない人のことである。

(9)

苦難はたいてい未来の幸福を意味し、

それを準備してくれるものである。

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(10)

自分の仕事に我を忘れて、

完全に没頭できる人が、

もっとも幸福である。

(11)

人間の最も偉大な力とは、

その一番の弱点を克服したところから

生まれてくるものである。

(12)

寝床につくときに、

翌朝起きることを

楽しみにしている人間は、幸福である。

(13)

丁寧に拒絶することが出来るのは、

交際の上で重要な術である。

(14)

病気は、

より高い人生の階段を登ってゆく

通路に過ぎない。

(15)

愛は全てに打ち克つ。

カール・ヒルティ(Carl Hilty、1833年2月28日 – 1909年10月12日)、スイスの下院議員を務め、法学者、哲学者、著名な文筆家としても知られる。日本では『幸福論』、『眠られぬ夜のために』の著者として有名。敬虔なキリスト教徒として、神、人間、生、死、愛などの主題を用いて、現代の預言者とも評されるほどの思想書を書き残した。また、そのようなテーマに深く踏み込んでいながらも、彼の著作には、非現実的な、空想的要素は含まれないという特徴がある。


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