自分が幸運な時、運が向いている時はね、必ず悪口を言われるものなの。瀬戸内寂聴が残した言葉

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(1)

この世は美しく、

人の命は甘美なのだと私は信じます。

私たちはもっともっと楽観的に生きていい。

私はそう思っています。

(2)

自分が幸運な時ね、

運が向いている時はね、

必ず悪口を言われるの。

悪口を言われるということはね、

悪口を言いたくなるほどね、

その人が幸運なのよね。

(3)

女とか男とかに

こだわらないほうがいいんじゃないかしらね。

私は割合、

女とか区別しなかったから。

かえって男にもてましたよ。

(4)

小説を書くことは私にとって快楽なのです。

この快楽を手放したくないという欲望が、

私にはあります。

煩悩は捨てなくてはなりませんが、

私はいい小説を書きたいという煩悩だけは、

いまも捨て去ることができません。

(5)

私のように90まで生きてごらんなさい。

親しい人間は全部死んだということが、

よくわかります。

だからもう、私は死ぬことも怖くないし、

病気も気にしません。

(6)

死というものは、

必ず、いつか、みんなにやって来るもの。

でも、今をどのように生きて行くか、

何をしたいか、

生きることに本当に真剣になれば、

死ぬことなんて怖くなくなるもんです。

(7)

人の話を聞く耳を持つことは大事です。

もし身の上相談を受けたら、

一生懸命聞いてあげればいいのです。

答えはいりません。

ただ聞いてあげればいいのです。

(8)

本当の愛に打算はありません。

困ったときに損得を忘れ、

助け合えるのが愛なのです。

(9)

目線を同じにして

対等に話をして下さい。

大人は皆、上から物を言い過ぎます。

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(10)

人間に愛があれば戦争なんてしない。

ですからみなさん、

大いに愛して下さい。

たくさん愛して下さい。

無償の愛で。

(11)

みんな自分を守ることしか考えないでしょ。

自分だけ守ったって、

しょうがないんですよ。

考えてごらんなさい。

みんな死んで自分一人が助かったら、

今より怖い。

(12)

誰にでも必ずいいところがあります。

そこを大事にしていけばいいのよ。

(13)

生きるということは、

自分の中の可能性を引き出して、

それに肥料をやり水をやり、

思い切り大輪の花を咲かせることだと思う。

(14)

可能性を見つける方法が分からないときは、

好きなことを考えればいい。

どんな人でも、

好きなこと嫌いなことが必ずある。

(15)

成功にたどりつかなくて人生が終わっても、

好きなことをしていたら幸せよ。

それに、必ず何らかの花を咲かせます。

思ったよりちいちゃい花かもしれないけどね。

生きた証ですよ。

瀬戸内寂聴(せとうち じゃくちょう、1922年〈大正11年〉5月15日 – 2021年〈令和3年〉11月9日)、日本の小説家、天台宗の尼僧。俗名:晴美(はるみ)。僧位は権大僧正。1997年文化功労者、2006年文化勲章。位階は従三位。元天台寺住職、同名誉住職。元比叡山延暦寺禅光坊住職。元敦賀短期大学(当時は敦賀女子短期大学)学長。徳島市名誉市民、京都市名誉市民、二戸市名誉市民。



著:桑原 晃弥, 編集:リベラル社
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